建設地は京都市内から南西方向にある向町と言う場所にある。
敷地は変形敷地で道路の角地にある、敷地の北側道路に面して児童公園が広がり、緑化された環境はこの地域全体にゆとりと地域交流の場を与えてくれている。
この住宅のクライアントもコンクリートの素材と形に魅力を感じて頂ける御家族である。
家族構成は御夫婦と、長女と去年誕生した長男の４人家族である。
この住宅は、敷地や地域環境から、解放的な部分は極力無くし、防御的なデザインの形態を持っている。
そして、この住宅はシャープでソリッドな外観と、高剛性のシェルターのようなボデーと、多様な高さを持つ事で、２階テラスから外部と内部の関係をリズミカルに繋ごうとしている。
１階は駐車場とピロティーを兼ねた玄関ホールと、構造的な基礎部分までもインテリア空間に取り込んだ寝室、そして主階であるＬＤＫは２段のスキップフロアを持ち、実質5層のスキップフロアを生活環境に盛り込んでいる。
この多様な高さのズレは生活に広がりと距離感を与え、狭くても広がりのあるワンルーム空間を作り出すと共に、いろんな場所で家族の気配を感じることが出来るのである。