計画地は、京都市西京区の桂離宮から北西に程近い住宅地に位置する。敷地は間口4m奥行き12mと細長く、奥には小さな川が流れている。クライアントは、男性(40代)のひとり暮らしであるが、将来、家族の増加にも対応できるように計画された。建物は、細長い敷地を最大限活かすために、最大容積を確保し、垂直に2枚の大きなコンクリートの壁面と、そこに挟み込まれる水平のスラブの2つの要素から成るシンプルな構成にしている。LDKは、太陽に近い3階に配置し、高さ3.4mの天井に東西にのびる12mのスリット状のトップライトをとることで、自然光を部屋いっぱいに導き入れ、季節の変化や1日を通じて太陽の動きを感じ取れる心地よい住空間をつくりだした。